くすりの村源

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【失神】 [読み]しっしん

症状

脳に行く血流量が減って、一過性に気を失う状態を指します。
意識消失が15秒以上続く場合に、体や手足が痙攣することがありますが、てんかんとは異なり、持続することはありません。
失神では倒れて横になると、脳血流が回復して、すぐに意識が元に戻ります。
失神は急に起こることは少なく、吐き気や目まい、顔色が青白くなったりするという前兆があります。

原因

原因のうちもっとも怖いのは心臓の病気「不整脈-心室細動」で、三分以内に自動除細動器(AED)による処置が必要です。
若年者の失神の多くは「迷走神経反射」により血管が急に拡張して血圧が下がり、脳に行く血液が不足して起こります。
高齢者では降圧薬や抗うつ薬などを服用している場合に、一過性の失神「起立性低血圧」を起こします。

応急処置

意識がなく、心臓が小刻みに震えているなら、できるだけ急いでAEDを使います。

(1) 頭を低く足の方を高めに(枕などを足のしたにひいて少し高くしてやる)仰向けに寝かせる。
(2) 衣類をゆるめ、呼吸が楽にできるようにし、毛布などで保温してやる。
(3) 嘔気・嘔吐があるときは、側仰臥で寝かせることによって吐物が喉につまらないようにする。
(4) 意識がもどっても、安静に寝かせたままにしておく。
(5) 危険な場所であれば、安全な場所に移動してから手当てを行う。

備考

心室細動とは、心臓の心室が小刻みにふるえた状態になり、ポンプとしての役割が果たせず、酸素を含んだ血液を体内に送ることが出来ない状態です。
脳やからだに血液を送り出すことができなくなり、特に脳へのダメージは時間の経過と共に大きくなり、社会復帰が難しくなると同時に数分間続くと生命に危険が及びます。

次回のチラシ掲載日までお待ちください(毎月24日)