くすりの村源

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【熱傷(別名:火傷)】 [読み]ねっしょう(べつめい:やけど)

症状

分 類
目で見た症状
自覚症状
緊急度
第1度
(表皮熱傷)
赤くなり、腫れる

例) 日焼け、お茶 
軽くヒリヒリと痛む。
1週間ほどで回復。
範囲が3cmを越えたときは医療機関を受診。
第2度a
(真皮浅層熱傷)
赤く腫れて水疱
(あとで化膿しやすい)

例) 熱湯
ヒリヒリと持続性に痛む。
2週間ほどで回復、シミになる。
必ず医療機関を受診
特に下記は命に関わる重症熱傷です。
直ちに救急車を呼びます。

  第2度で体表面積の30%以上。
第3度で体表面積の10%以上。
小児の場合は、10%以上。
第2度b
(真皮深層熱傷)
水疱、浅い潰瘍・びらん
(あとで化膿しやすい)

例) てんぷら油、ガス爆発
焼けるように持続性に痛む。
3~8週間かかる。
瘢痕が残る。
第3度
(皮下熱傷)
まわりがこげて中は白っぽい、又は黒っぽい(壊死)

例) 低温やけど、着衣が炎上 
ほとんどの場合痛みを感じない。
植皮手術が必要。
体表面積1%は本人の手のひら1つのひろさです。
全身の10%以上の熱傷はショックの危険があります。

応急処置

熱傷の深さは、「温度×時間」で決まります。
家庭で出来ることは大量の水をかけて温度を下げ、熱傷が深くなるのを防ぐことです。
痛みや熱さを感じなくなるまで、10~15分程度冷やす。

炎によるやけどの場合、衣服の火をすばやく消すことが大事です。炎はたたいても消えないので、濡れた毛布やバスタオルなどで覆って、空気を遮断して火を消します。
路上で衣服に火がついた場合、走り出すと炎の勢いが強くなるので寝転んで消す方法もあります。
この場合もすぐに水で冷やすことが大事ですが、濡れたタオルでも結構です。無理に衣服を脱がさずに、冷やしながら救急車を呼びます。
昔からのやり方である、「味噌を塗る」「アロエを塗る」はやってはいけません。
水ぶくれが自然に破れるのはしかたがないのですが、針でつついて破くのは細菌感染の恐れがあるのでやめましょう。

備考

予防
人間の皮膚は、45℃以上の熱で、火傷になります。45℃程度の場合、1時間熱せられ続けると、「低温火傷」になります。使い捨てカイロや電気カーペット、あんかなどに注意が必要です。
70℃の高温の場合、1秒足らずで火傷を負ってしまいます。
火傷は子供に多く、また子供の皮膚はおとなに比べて薄いので、火傷が重症になりやすいのです。
ストーブ、お湯、熱いスープ、電気ポット、高温のアイロン、炊飯器の蒸気、油などに近づかせないように注意することが大切です。

次回のチラシ掲載日までお待ちください(毎月24日)