ゴロ寝体操-ひざ痛用
胴上げ体操- |
1日、朝晩1セットずつ。余裕のある人は朝昼晩1セットずつ行う。 |
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1. |
仰向けに寝る。 |
2. |
片側の足を折り曲げて立てる。 |
3. |
もう片方の足を伸ばしたまま、床から10センチの高さまであげ、5秒間静止。 |
4. |
いったん下ろしてまた5秒間上げる。これを20回繰り返す。 |
5. |
反対側の足も同様に行う。 |
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※ |
変形性ひざ関節症などでひざが曲がっている人でも同様に行う。 |
※ |
応用編として横向きに寝て行う「横上げ体操」もある。併用するとより効果的。 |
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横上げ体操- |
1日、朝晩1セットずつ。余裕のある人は朝昼晩1セットずつ行う。 |
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1. |
横向きに寝る。 |
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2. |
片方の足を伸ばしたまま、床と垂直方向に10センチ上げ、5秒間静止。 |
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3. |
いったん下ろしてまた5秒間上げる。これを20回繰り返す。 |
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4. |
反対側の足も同様に行う。 |
ボール体操- |
1日、朝晩1セットずつ。余裕のある人は朝昼晩1セットずつ行う。 |
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1. |
直径20センチ前後の硬めのボール(サッカーボールなど)を、ももの間に挟む。 (ボールがひざに当たらないよう注意) |
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2. |
息を吐きながら5秒間、ももに力を入れる。 (このとき「1・2・3・4・5」と声を出しながらやると自然に息を吐ける) |
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3. |
いったん力を抜いて、また5秒間力を入れる。これを20回繰り返す。 |
つかまり足踏み体操- |
1日、朝晩1セットずつ。余裕のある人は朝昼晩1セットずつ行う。 |
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1. |
高さ70センチの椅子(机)を用意。 |
2. |
椅子に両手をかけた状態で足踏みを100歩繰り返す。 |
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※ |
痛みがある人は、70センチより低い椅子(机)を使ってやるとひざの負担が軽減できてよい。 |
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Q: |
従来の治療法と体操を併用しても大丈夫? |
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A: |
脚上げ体操の効果が表れるには最低2週間はかかります。その間はひざに痛みがあることが考えられるが、この場合には、痛み止めの注射や飲み薬、関節洗浄、湿布、電気、レーザーなど、従来の治療を併用しても一向にかまいません。大事なのは、体操を毎日続けることです。 |
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Q: |
ひざを曲げるのはよくないこと? |
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A: |
痛みのあることはやってはいけませんが、痛くないことであれば、基本的にはひざの治療にとってはプラスになります。たとえば、歩いたり、水中で散歩をすることなどが痛くないのであれば、プラスになるので実践することをお勧めします。 |
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Q: |
痛いのに無理して運動してもよいのか? |
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A: |
痛いのに、無理をして運動をすると、余計にひざを痛めてしまう可能性が高くなります。ひざが痛い人には、ひざ周りの筋力(特に太ももの筋力)が落ちているケースが多くみられます。脚上げ体操には筋トレの効果もあります。まずは脚上げ体操で痛みをとり、筋力を十分につけた上で運動を行ってください。 |
高齢者のひざ痛の原因の半分以上は軟骨が削れて骨が歪んでしまう「変形性ひざ関節症」です。
軟骨は、軟骨細胞が作り出します。更に、この軟骨細胞はコラーゲン(タンパク質)とプロテオグリカン(糖)という、独特の物質を作り出しています。
コラーゲンは、軟骨を少し硬めに保つ役割を持っていて、空気を入れたタイヤ程度の固さに保っています。
プロテオグリカンはブラシのような形で、水分をたっぷりと蓄え、軟骨を滑りやすくします。
通常、軟骨細胞は酸素のエネルギーを得て、プロテオグリカンを作り出していますが、酸素が得られない場合にはいわゆる酸欠状態になり、軟骨細胞が死んでしまうことがあります。
軟骨細胞が死んでできた軟骨の欠片がひざ関節の内部を漂うと、滑膜(かつまく)を刺激して炎症を起こします。この炎症が、痛みの原因です。
炎症が起こると、ひざの内部には痛みを引き起こす化学物質サイトカインが発生し、生きている軟骨細胞まで殺してしまいます。こうして、痛みがさらなる痛みを呼ぶという悪循環が生まれてしまいます。
軟骨には血管が通ってないので、自力で酸素を得ることが出来ず、関節の周りの血液循環から供給されています。関節を動かすと血液循環が活発になり、酸素が沢山供給されます。逆に安静にすると酸素供給が少なくなりますので、悪循環が続きます。
「軽い運動をする」ことは、以下の2つの理由によって、ひざの健康を保つ意味で効果的です。
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1. |
軟骨細胞が軽い運動の刺激を受けることで活性化し、より多くのプロテオグリカンを合成します。 |
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※ |
運動による刺激で、プロテオグリカンの合成能力(量)はおよそ2倍に増えます。 |
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2. |
軽い運動をすることで、酸素を含んだ関節液がより多く軟骨に染みこみます。 |
参考:平成18年6月7日のNHK-TV「ためしてガッテン」
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