サプリ豆知識
【スピルリナ】
[読み]すぴるりな
[英]Spirulina [学名]Spirulina platensis (ユレモ科)
主な働き | 1)植物タンパク質や鉄の補給 2)口腔内の白板(斑)症の治療に経口摂取で用いる場合は、有効性が示唆されている(64)。 3)II型糖尿病患者が2g/日を2ヶ月摂取した結果、非摂取群と比較して、血糖値が空腹時、食後ともに低下し、また血中の総コレステロール、LDL-コレステロールの値にも低下がみられた、との報告があります。スピルリナをビタミンB12源として使った場合と、体重減少の目的で使用した場合には、効果がないことがわかっています。 4)鶏に対する動物実験で、免疫活性化作用が認められています。 |
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おもな成分 | スピルリナはおよそ65%の粗タンパク質、高濃度のビタミンB群、フェニルアラニン、鉄やその他のミネラルを含みます。ビタミンB群の多くは、B12の類縁物質と考えられますが、それは生体内では不活性型であり、栄養的な意味は不明です。一方スピルリナに豊富に含まれる鉄分はヒト生体内での有効性が高く、スピルリナ10g当たり1.5mgほど体内に吸収されます。さらに特有の成分としてスピルリナグロースファクター(SGF)(成長因子を含んでいます。 |
注意すること | ・スピルリナ類は細菌や重金属(水銀、カドミウム、鉛、ヒ素)、放射性の2価か3価のイオンを含むことがあります。このような不純物のあるスピルリナ類を経口で摂取することは危険です。 またミクロシスチン(藍藻毒の一種で肝毒性を持つ)を含むものは肝毒性があります。小児は感受性が高いためさらに危険です。検査されていない製品は全て避けたほうが良いでしょう。 不純物がなく、ミクロシスチンが混じっていないスピルリナ種を摂取する場合は安全です。いくつかのメーカーではスピルリナを整った設備環境で栽培し、安全性についての分析的なテストを行っており、その旨を表示しています。 いずれにせよ、フェニルケトン尿症の症状を悪化させることが考えられるので、既往のある人は使用を避けてください。 |
豆知識 | スピルリナは、熱帯のアルカリ度の高い湖などに自生し、マイクロアルジェと呼ばれる小さな藍藻の一種です。地球上に最初に出現した原始的な原核生物であるといわれ、その一つを顕微鏡で見ると、らせん状をしているので、ラテン語で「らせん」を意味するスピルリナと名付けられました。クロロフィルを持ち、光合成を行います。 1970年代に紹介されて以来、その栄養面から注目を浴びた植物プランクトンで、主にタンパク質やミネラルの優良な供給源として工業化されています。 |