サプリ豆知識
【ホスファチジルセリン】
[読み]ほすふぃちじるせりん
[英]Phosphatidylserine(PS)
こんな人にお勧め | 加齢による記憶力低下や注意力低下が気になる方。ストレスで気分が落ち込みがちな方。 |
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主な働き | 生体膜を構成するリン脂質の一種で、ヒトでは脳の細胞膜に多く存在しています。 ホスファチジルセリンは脳の栄養素として、脳全体の機能をたかめ、記憶力などを回復する作用があるといわれています。 (1)アルツハイマー症、老人性認知症に対して、ホスファチジルセリンは1回100㎎を1日3回、6~12週間の経口摂取で、認識能および評価スコア全般を改善し、行動評価スコアを上昇させたという報告があります。なお、症状の軽い患者で、より効果的ですが、過剰使用によりその効果は減弱し、16週以上の使用で症状を抑える効果は無くなるとも報告されています。 (2)認識能の低下や記憶障害のみられる高齢者において、16週間の経口摂取で知力低下、注意力、覚醒、言葉の流暢さ、記憶の改善が認められたとの報告があります。 (3)ストレスに対する作用を1回100㎎1日3回1ヶ月服用後にしらべたところ、特に神経症的な性格の方ではストレスが改善され、気分が良好になったという報告があります。 |
注意すること | ●かつて原料は牛脳から作られていましたが、BSE問題が発生したため、現在では大豆由来のホスファチジルセリンが多く使われています。 ●似ている名前のものに「ホスファチジルコリン(略称PC)(別名レシチン)」があります。ホスファチジルコリンは神経細胞の末端に存在している物質で、脳の神経伝達物質『アセチルコリン』の原料になり、神経細胞への情報伝達能を高めることで記憶力を回復するといわれています。 一方、ホスファチジルセリンは脳の栄養素として脳全体の機能を高めて記憶力を回復します。 |
参考 | EBサプリメント 機能性成分の可能性[3]、薬事日報2007年7月4日 |