サプリ豆知識
【セイヨウカノコソウ】
[読み]せいようかのこそう
(俗名:バレリアン、別名:カノコソウ、セイヨウカノコソウ、キッソウコン、ワレリア) [英]Valerian [学名]Valeriana officinalis (オミナエシ科)
こんな人にお勧め | 寝つきの悪い方、よく眠れないかた、不安な方 |
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主な働き | 1)セイヨウカノコソウは不眠に対して経口摂取で有効性が示唆されています。寝付くまでの時間を短縮し、睡眠の質が向上したという報告があります。睡眠の2時間前までに400-900mgを摂取すると最も効果的です。 2)セイヨウカノコソウは病院の睡眠薬(ベンゾジアゼピン)の使用を中止した患者の、睡眠の質を改善すると思われます。ただし、必ずしもベンゾジアゼピン系薬剤ほど速やかに効くということはなく、有意な効果が出るまでに数日から4週間かかることもあります。 3)不安に対して経口摂取で有効性が示唆されています。 |
主な成分 | 根にはバレポトリアツム、配糖体、精油(4~8%)(bornyl isovalerate(主成分約90%)、ピネン、テルネオール、ボルネオール(berneol)、camphene、dipenteneなどのテルペノイド及びこれらの酢酸、吉草酸、イソ吉草酸エステル)を含み独特の匂いがある。日本産カノコソウにはアズレン骨格を持つ特有成分kessylalcohol、kessoglycolなどのエステルを含むものがある。その他アルカロイド、アクチニジン、バレリン、コリン、タンニン、樹脂など。nobilin, 1,10-epoxynobilin, 及び3-dehydronobilin 。 コミッションE(ドイツの薬用植物の評価委員会)で承認されているセイヨウカノコソウ乾燥品では、モノテルペン類、吉草酸などのセスキテルペン類(sesquiterpenes)からなる精油を含み、治療目的での処方薬では、熱に弱く化学的に不安定な成分のバレポトリアツムは含まれていません。 |
注意すること | ・眠気の心配があるので、車の運転や機械の操作は注意すべきです。 ・小児においては、適切に用いれば経口摂取で8週間まで安全です。 ・副作用としては、経口摂取で頭痛、興奮、落ち着きのなさ、心臓の障害、不眠が知られている ・セイヨウカノコソウは経口摂取で、胃腸の不調、口渇、ありありとした夢、朝の眠気が起きることがあります。 ・歩行障害、低体温、筋弛緩がある(64)。通常の20倍量を摂取した人で、疲労、胸の圧迫、腹部の痙攣、手足の震えが起きたという例が報告されています。 ・妊娠中、肝機能不全の患者に使用してはならない |
豆知識 | バレリアンはヨーロッパ原産で、高さ40~80cmになる多年草(花期は5~7月)です。近年は日本、サハリン、朝鮮半島、台湾等でも栽培されていますが、ヨーロッパ産の種とは異なり、主な成分の含有量も多少異なっています。カノコソウの中国語名は「纈草」です。 |