くすりの村源

登録番号 T7400001001545

サプリ豆知識

【ビルベリー】 [読み]びるべりー [英]Bilberry、Whortleberry、Huckleberry [学名]Vaccinium myrtillus (ツツジ科)

こんな人にお勧め 糖尿病性網膜症が気になる人、高血圧で視力に不安がある人
ビルベリーは、南ヨーロッパの山岳地帯の低木林、荒野、森林に多くみられるコケモモ属つつじ科の野生植物で、古来、薬用ハーブとして用いられてきました。
主な働き 1)糖尿病や高血圧性網膜症などによる網膜の病変の改善などに対し有効性が示唆されています。この場合、成分中にアンソシアニジン複合体25%を含むものが使用されています。
2)ビルーベリーの果実エキスはアントシアニンを多く含みます。アントシアニンは人間の網膜にあり、光の刺激を脳に伝達するロドプシンという色素体が合成されるのを促進するのではないかといわれています。
しかし、暗所での視力向上には効果が無いことが、実験的に示唆されています。
3)アントシアニジンはルチン類似の作用があり、体内の活性酸素を消去し、血管内に過酸化脂質がたまるのを防いで末梢、特に網膜の血行を改善するとの報告もあります。
おもな成分 果実にはアントシアニン(anthocyanin)、オリゴメリック・プロシアニジン(oligomeric procyanidin=OPCs)を含みます。葉にはグルコキニン(glucokinin)類、neomirtilline、ポリフェノール、タンニン、フラボノイド、そして比較的高濃度のクロムを含みます。
注意すること ・ビルベリーの葉は経口で大量に摂取した場合、危険性が示唆されています。1.5g/kg体重/日での長期にわたる摂取では死亡する可能性があると言われています。
・葉は、臨床検査において、血清中トリグリセリドに影響します。
医薬品等との相互作用 ・葉にはインスリン産生を促進し、血糖降下作用があります。糖尿病治療薬や低血糖を起こす可能性のある薬・ハーブ等を摂取している方は、ビルベリーの葉を摂取しないで下さい。
小さい釣り鐘型のピンク・グリーンの花が春に咲き、熟すとブルーブラックの甘い果実がなります。
豆知識 ビルベリーの果実はアントシアニン類などを豊富に含むため、俗に「眼精疲労や近視によい」などといわれています。古くは細菌性下痢や尿路感染症に用いられたとの記録もあります。
安全性については、通常食事に含まれる量の果実の摂取は恐らく安全と思われますが、治療目的や大量摂取での信頼できるデータは十分ではありません。
ビルベリーの中国語名は「越橘」です。
参考 ベネラピ・オティ著、英国ハーブソサエティ編「メディカルハーブ」
古泉秀夫、健康食品Q&A(2003年㈱じほう)

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