くすりの村源

登録番号 T7400001001545

サプリ豆知識

【ブラックコホシュ】 [読み]ぶらっくこほしゅ [英]Black cohosh, Black snakeroot [学名]Cimicifuga racemosa(L.) Nutt. (別名:Actaea racemosa L..)  きんぽうげ科[サラシナショウマ属]

ブラックコホシュは北米に分布する多年草植物で、その根茎は先住民が伝承してきた神経痛の治療用薬草です。
現在、米国では人気のあるサプリメントの一つで、俗に、「女性ホルモンのバランスを整える」といわれ、月経前症候群や更年期症状の緩和に利用されています。

こんな人にお勧め 月経前症候群、月経困難症、更年期障害や閉経後のほてりや寝汗に悩む女性。
主な働き ・根茎の抽出物を4~12週間経口摂取したところ、有意な女性ホルモン(エストロゲン)活性が見出されたという報告や、ブラックコホシュでエストロゲンと同等の更年期障害軽減作用がみられたという報告があります。
 また、更年期障害の中でも、のぼせに対する有用性が強いといわれています。
・乳がん患者において、12ヶ月間経口摂取で、タモキシフェン治療の副作用で生じるほてりの度合いと頻度が減少したという報告があります。
主な成分 ・妊娠中は使用してはいけません。月経促進、子宮刺激作用があるので、流産のリスクが増すからです。
・授乳中は経口摂取で危険性が示唆されています。とくに高用量で乳児に副作用が起きる懸念があり、詳細がわかるまで授乳中の摂取は避けたほうがよいでしょう。
・エストロゲン様作用があるので、ホルモン感受性のがんや既往症をもっている人、またはタモキシフェンやラロキシフェンなどのホルモン補充療法を受けている人は使用を避けた方がよいでしょう。
・理論上、降圧作用があることが考えられるので、降圧薬と併用すると相互作用を起こす可能性があります。そのため、降圧療法を受けている人は注意して使用したほうがよいでしょう。
・まれに胃腸の不快感を起こすことがあります。また頭痛、めまい、体重増加、足のだるさ、痙攣などがあげられます。しかし、過剰服用は、激しい頭痛、めまい、視覚障害、心拍数の減少、吐き気、嘔吐を起こします。
・肝毒性の可能性が懸念されます。海外ではブラックコホシュ摂取と関連が疑われる肝障害の事例が報告されています。厚生労働省は平成18年8月3日肝障害の注意喚起文書をだしています。
注意すること ・薬用部分は根と根茎(アメリカショウマ)。根茎は秋に掘り出し、水洗後、ひげ根を除いてから日干ししたものを使用します。米国メイン州、オンタリオ州などに分布。多年草で高さ75cm~2m。花期は6~8月。
・トリテルペン配糖体(アクテインacetin、シミゴシド)、樹脂、サリチル酸塩、イソフェルラ酸(isoferulic acid)、タンニン、ラヌンクリン(アネモニンに変わる)、精油、fukinolic acidを含みます。
参考 薬事日報2007年12月12日号

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