くすりの村源

登録番号 T7400001001545

サプリ豆知識

【 高麗人参(オタネニンジン、紅参)】 [読み]こうらいにんじん(おたねにんじん、こうじん) [英]Oriental ginseng, Chinese ginseng, Korean ginseng,、Ginseng root. [学名]Panax ginseng C.A.Mey.(ウコギ科)

こんな人にお勧め 疲れが気になる人・冷え性、肩こりがつらい人・更年期が気になる人・風邪を引きやすい人・ストレスがたまっている人など
主な働き 1)健康な中高年における抽象思考、暗算の能力、反応時間が向上したという知見があります。また、オタネニンジン100mgとイチョウ葉エキス60mgを1日2回摂取したところ、38-66才の人において記憶力が向上したという知見もあります。
2)Ⅱ型糖尿病のかたで、オタネニンジン200mg/日摂取で、空腹時血糖値を下げたという知見があります。
3)慢性気管支炎の悪化に対する治療の補助。抗生物質との併用で細菌数が抗生物質単独よりも減少したとの報告があります。
4)インフルエンザワクチン接種の4週間前に摂取を開始し、8週間続けたところ、カゼや流感の発症を有意に抑えたという報告があります。
5)胃、肺、肝臓、卵巣、皮膚のがんを予防するらしいと言われています。
6)疲労衰弱時の活性化及び防御に、また作業能力と集中力の低下したときに、あるいは病後の回復期に強壮剤としてコミッションE(ドイツの薬用植物の評価委員会)から承認されています。
7)経口摂取で勃起不全(ED)に対して有効性が示唆されています。
8)また、ホルモンのバランスを整えることで更年期の不定愁訴に効果があるとされています。
9)以上のほかに大脳を鎮静させる作用もあり、気持ちを落ち着け、ストレスをやわらげる効果も期待できます。血液循環を促し血中のコレステロール値を下げることにより、高脂血症、動脈硬化、心筋梗塞などを予防するともいわれています。
おもな成分 主成分はジンセノサイドというサポニンで、身体の細胞や臓器の働きを活発にする作用があり、広く滋養強壮効果が認められています。
 11種類のホルモン様サポニン(日本ではジンセノシド、ロシアではパナキソシドと呼ばれる)、精油、ステロール、デンプン,ペクチン、ビタミンB1,B2,B12,コリン、脂肪、ビタミンB群、マグネシウム、カルシウム、鉄、マンガン、バナジウムなどをふくみます。
注意すること ・長期連用は3ヶ月以内にとどめましょう。これ以上では不眠などの副作用がでます。2ヶ月連用後、2-3週間間隔を置いて摂取する方法が勧められています。
・健康な若者および成人における運動能力の向上や、健康感(sense of well-being)を増大させる目的に対しては、経口摂取で効果がないことが示唆されています。
・妊娠中、授乳中、および小児に対する安全性については充分な情報がないので、使用を避けること。3人の新生児がオタネニンジンの煎剤0.3-0.6gの摂取により中毒を起こし、1人は死亡したという報告もあります。
・出血時、血栓症患者、高血圧、臓器移植をした患者さんには禁忌です。
・妊娠中の女性、40歳以下、うつ病、不安、急性炎症性疾患には使用すべきではありません。
・心疾患患者では、悪影響が起きることがありますので注意しましょう。
・エストロゲン様作用があると思われますので、乳がん・子宮がん・卵巣がん・子宮内膜症・子宮筋腫の患者は摂取を避けたほうがよいでしょう。
医薬品との相互作用 ・コーヒー、茶などに含まれるカフェインと同時摂取するとオタネニンジンの作用を強め、また、カフェインの作用も強めます。長期摂取で血圧上昇が起きた人が複数報告されています。
・ワルファリンなどの抗血液凝固薬や抗血小板薬を服用中の方は注意が必要です。
・インスリンの作用を強める恐れがあるので、糖尿病の方は注意してください。
豆知識 朝鮮人参、オタネニンジンとも呼ばれるウコギ科の薬草。中国最古の医薬品集やマルコポーロの「東方見聞録」にも収載され、難病に効く薬草・不老長寿の霊薬として珍重されてきました。調製法により「白参」と「紅参」に大別されています。
なおエゾウコギやサンシチニンジンとは若干成分や作用が異なっています。

次回のチラシ掲載日までお待ちください(毎月24日)