くすりの村源

目薬をさすときにコンタクトレンズははずさなくてもよいか?

一般に点眼薬は点眼後5~10分で眼組織に吸収されて、涙液から消失します。
コンタクトレンズ装用者はコンタクトレンズをはずしてから点眼し、5~10分以上の時間をおいてから再びコンタクトレンズを装用したほうが良いでしょう。
コンタクトレンズには、大きく分けてハードコンタクトレンズとソフトコンタクトレンズがあります。
ハードコンタクトレンズは疎水性で薬物の影響を受けにくいため、薬物等の吸着は少ないのですが、一部を除いて、装用時の使用は避けるようにメーカー側では指導しています。
一方、ソフトコンタクトレンズは、親水性かつ多孔性であるため、薬物や保存剤、色素など多くの物質を吸着保持し、涙液に滞留する時間が長くなります。その結果、角結膜に薬剤が長時間接触することになり、角結膜の上皮細胞が障害を受ける可能性がでてきます。
上皮細胞に障害を与える代表的な薬として、チモプトール点眼(医)、レスキュラー点眼(医)、ジクロード点眼(医)などの点眼薬や塩化ベンザルコニウムなどの保存剤が知られています。
また、コンタクトレンズ装用時の目の乾燥症状や目の疲れ、異物感などを改善する目的で人工涙液型点眼剤が使用されることがありますが、この人工涙液型点眼剤にも保存剤が使用されていることがあるため、特にソフトコンタクトレンズではこれらの点眼薬の使用に注意を払う必要があります。
装用時には「装着したまま使える」と表示のある点眼薬を使いましょう。

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