酒と妊娠
妊婦は臍帯で胎児とつながっています。妊婦が飲酒すると胎児もアルコールにさらされます。
妊婦のアルコール摂取量とその摂取頻度により、生まれてくる子どもに軽度から重度に及ぶあらゆる知能障害が顕れることがあります。
これを胎児性アルコール症候群(Fetal Alcohol Syndrome略称FAS)といい、赤ちゃんがまだ母胎にいる間に母親のアルコール摂取によって引き起こされる神経系脳障害の一種です。
胎児性アルコール症候群の症状には、形態異常など外見的に明らかなものや、脳性小児麻痺、てんかん、学習障害などがありますが、特に身体的異常が見られない場合でも 重度の行動障害が見られることがあります。
FASには大きく分けて三つの特徴があります。
1) | 中枢神経系の異常 過小あるいは過剰行動(多動)や学習障害など。 |
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2) | 発育不全(低体重や小さい体) 母胎にいる時から、健常児よりも5~10%ほど身体が小さく、低体重です。 妊娠後3ヶ月間に週に350cc入り缶ビール1本半相当のアルコールを飲んでいた女性の場合、その子どもが14歳になったときの平均体重は、飲酒しない女性の子どもに比べて1kg強軽いというデータがあります。毎日飲んでいた女性の子どもの平均体重は7kgも軽く、身長や頭の大きさにも影響あります。 |
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3) | 下記のような特徴のある容貌 | |||||||||
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